貴船神社・和泉式部(いずみしきぶ)の歌碑(かひ)
前回の続きです。
平安時代の女流歌人「和泉式部」が、夫「藤原保昌(ふじわらのやすまさ)との仲を
修復するために、貴船神社にお詣りし蛍(ほたる)を見て歌を詠まはりました。
「ものおもへば沢の蛍もわが身よりあくがれいづる魂かとぞみる」
訳すとこういうことだそうです。
あれこれと思い悩んでここまで来ますと、蛍が貴船川一面に飛んでいます。
そのはかない光は、まるで自分の魂が体からぬけ出て飛んでるようでございます。
すると男の声で聞こえてきたそうです。
「おく山にたぎりて落つる滝つ瀬の玉ちるばかりものな思ひそ」
こちらも訳すとこういうことだそうです。
しぶきをあげて飛び散る奥山の滝の水玉のように
魂がぬけ出て飛び散り消えていくほど、そんなに深く考えなさるなよ。
なんと、貴船神社の神さんが歌を返してくれはったそうです。
そして、めでたく、和泉式部は、夫の愛を取り戻さはりました。
今なら貴船まで電車やバスなどで、すぐに行けるけど、
平安時代なら十二単(じゅうにひとえ)を着て牛車(ぎっしゃ)に
乗って時間をかけて行かはったんやろなぁ。
でも、そこまで愛される藤原保昌って、
さぞかし魅力があったんやろなぁ。(想像がつきひん)
私のお気に入りの「平安美男子名鑑」には、こんな感じに載ったはります。
2015年7月21日 15:45 | カテゴリー: 京都検定一級スタッフのマニアック京都案内